女子学生の職業選択の基準とその要因について
―就職活動の過程から―

斎藤　裕美
（愛知教育大学 教育学部 総合科学課程・2002年卒）

　　大学生の就職活動における、職業選択の基準や要因を探るため、就職活動経験者へのインタビューを行い、調査結果を元に分析を行なった。本研究では、職業選択に結婚観や家庭観が関わる女子学生を対象としている。
質問は職業志向や、活動過程、キャリアパターンの希望などを中心とした項目から成り立っており、就職活動を行なっていく上での職業選択に影響する要因、選択基準、女性の希望キャリアパターンの職業選択への影響などを調査した。
結果より、将来のキャリアパターンや、就職先での将来キャリアなどを考えて、職業選択を行なう人は見られず、それよりも自分のやりたい仕事、興味ある仕事、など就職後の自己実現やライフスタイルに合わせた職業選択、そして会社の安定・給料・勤務地など現実の問題を考えて、職業選択を行なう人が多いことがわかった。また、就職先の最終決定には、自分がやりたい仕事があっても、親の強い進めや反対などが影響する場合もあり、自分の意志だけでは決定できないことがあることがわかった。
全体的に就職活動を振り返り、後悔をしている人は少ないが活動自体に満足している人も少なかった。それは何をしていいのかわからない時間が長過ぎたことなどが挙げられた。